うつ病でできなくなることとは?生活への影響と回復方法を解説

うつ病関連

私は2年ほど前から『うつ病』を患っています。

現在は休職しており、体調の様子を見ながら外出したりしています。

私が実際に体験して、びっくりした「うつ病になるとできなくなること」を何点か紹介したいと思います。

※この記事で記載されている事がすべてではありません。診断はきちんと病院で受けてください。

うつ病になるとできなくなることって多いの?

結論、かなり多いです。

日常生活で当たり前にできていた様々なことが、ただ病気になるだけでこんなにも不自由になってしまうのだと衝撃を受けました。

当時はなぜできないのかわからず、病状が少し良くなってきた現在になって、「あの時は病気だからできなかったんだ」と理解することができるようになりました。

文字が読めない!

最初の違和感は『文字が読めなくなったこと』でした。

会社で読まなくてはいけない資料を何度読んでも理解できず、先輩に「これってつまりどういうことですか?」と聞くことが増えました。

どう読めないかというと、英語の新聞を読んでいる感覚でした。

ところどころわかる単語はあるけれど、すべてを組み立てて文章を読むことができず、ただ単語を目でなぞっているという感覚です。

最終的に資料だけでなく、趣味であった読書もできなくなりました。

身支度ができない!

やる気や意欲の低下で、身支度ができなくなりました。

歯磨きをしたり、シャワーを浴びたり、洗顔をしたり、着替えたり…という全般が億劫になってしまう状態が長く続き、正直な話3日くらいなら頭を洗わず出勤したりすることがありました。

無理にシャワーを浴び終えた後は、体力の低下で息切れして動けなくなってしまうのです。

これが続くと更にシャワーを浴びるのが億劫になり、近所ならば身支度をしないまま出かけたりすることもありました。

料理ができない!

できなくなってびっくりしたこと、それが『料理』でした。

私は比較的料理が好きで得意な方です。

ごはんをセットして炊けるまでの時間で味噌汁やおかずを作って、ごはんが炊けると同時に食卓に並べるという行為がうつ病になってできなくなりました。

うつ病になってしまうと、脳の機能が低下してうまく物事を考えられなくなったり、ぼんやりしてしまいます。

結果、ごはんはどのタイミングで焚いたらいいのか、味噌汁の具材はいつから用意すればいいのか、おかずの肉はいつ焼けばいいのか、全くわからなくなりパニックを起こすようになりました。

キッチンから夫を呼び、何回も調理を途中で代わってもらうことが増えました。

料理は私が思っている以上にマルチタスクなのだと実感した出来事でした。

今も調子が悪いと料理はできないので、味噌汁はインスタントにしたり冷凍のおかずを解凍するだけにしたりして過ごしています。

調子がいいときはたくさん買ってきたお肉に下味をつけて冷凍をしたりできるようになりました。

外出ができない!

体力の低下が著しく、外出できなくなりました。

そもそも外出意欲もないし、身支度もできないし、外に出てても人がたくさんいて良いことはなにもないし、外出するくらいなら寝ていたい…という気持ちが大きくなりました。

眠っていると現実の嫌な気持ちやつらい気持ちや悩みから解放される気がして、過眠傾向にありました。

元から良く寝る方ではありましたが、更に過眠が進み、外出した後は夜20時に就寝して起きるのは翌日16時なんてこともありました。

感情のコントロールができない!

女性はホルモンバランスの影響もあり、感情の起伏は激しいとは思いますが、それをはるかに超えるほどコントロールが効かなくなります。

正確には『怒り』と『悲しみ』の感情をコントロールすることができません。

普段は受け流せるような冗談も受け流せずに当たり散らかすようになりました。

当たり散らした後は罪悪感が襲ってきて、泣いてしまったり無気力になってしまったりします。

現在は薬の影響もあって落ち着いて過ごすことができていますが、まるで自分が別人格になってしまったかのような感覚に陥ることがありました。

最終的には、夫に当たり散らすようになって、「様子がおかしいから医療機関を受診しよう」と勧めてもらい、病院に行くことになりました。

うつ病になるとできなくなること…どうすれば回復するの?

私も未だ症状に波があり、完全に回復したとは言えません。

発症前に難なくできていたことが困難に感じますし、寝込むこともかなりたくさんあります。

それでも病状を悪化させず、前に進むためには何をしたらいいかをご紹介します。

病院を予約しよう

まず、『病院を予約する』。これに尽きます。

コロナ禍以降、メンタルクリニックを受診する人がかなり増えており、初診予約お断りなんていうクリニックもたくさんあります。

私も行きたいクリニックが初診予約停止していて行けず、住んでいるところからかなり離れた病院に滑り込んだという感じです。

現在通っているクリニックは、「初診の方は最短で半年後の診療予約」となっています。 

早いところで一か月、長くて半年くらいは待ちがある可能性があります。

もしこの記事を読んで「あれ?なんか症状あてはまるな…」とか「うつ病かもしれないな」と思う方がいたら、間違いでも勘違いでもいいのでとりあえず診療予約をとってください。

診療を待っている半年のうちに治ったらキャンセルすればいいだけの話です。

ゆっくり休もう

うつ病になったらゆっくり休むこと。

これが大事です。「休めねーよ」って思うこともあるとは思いますが、心が落ち着く時間を作るということなので、ひたすらSNSでもなんでもいいです。

よく「朝起きて日光を浴びよう!」「規則正しい生活をしよう!」「運動しよう!」と書いてありますが、最初は無理です。

心の赴くままに寝て、食べれるなら少し食べて、ゆっくり休めた自分を褒めてあげましょう。

外出なんてしなくていいし、身支度できなくても、休めたならそれでいいです。

無理はしないでおこう

無理に規則正しい生活をしようとすると、更に状況が悪化してしまう場合もあるので、無理はしないでください。

気が向いて散歩したいならすればいいですし、人に会えそうなら会えばいいです。

無理をすると後からくる衝撃が半端ないです。

結局無理した倍くらい動けなくなってしまいます。

心が「今日は無理だ〜」と言っているのであれば、絶対に無理はしないようにしてください。

できるようになったら外出してみよう

前述しましたが、気さえ向けば散歩などはうつ病の症状改善に効果的です。

毎日じゃなくていいです。決まった時間でなくてもいいです。

心が赴くままにお出かけしましょう。

疲れたら帰ってきて寝ましょう。

久しぶりに外に出ると、落ち込んでいた期間のことが何だったんだろう…となって気分転換になります。

悪いのは自分ではないと自覚しよう

大事なことは「悪いのは自分ではない」ということです。

うつ病の原因になる物事は多岐に渡りますが、どれに対しても「決してあなたの心が弱くてうつ病になったわけではない」ということです。

甘えでもありません。病気ですから。

うつ病という病気の性質上、自分を責めてしまうことが大いにあります。

でも悪いのは自分じゃなくて病気です。

うつ病は心の病と思われがちですが、脳の病気という側面もあります。

脳内のセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質のバランスが崩れることが病気の原因にもなります。

だからしょうがないことです。

できれば「病気なんだから仕方ないよね!!」の気持ちでいてください。

まとめ

長々と書きましたが、言いたいことはもしこの記事を読んで当てはまるところが多いのであればすぐに病院を受診してください。

受診してみて勘違いでもそれはそれでいいです。

また、うつ病になった自分を決して責めたりしないでください。

うつ病は治る可能性のある病気です。

ただし、その治癒のプロセスは個人差があり、完治までの時間や治療の方法はさまざまです。適切な治療やサポートを受けることで、多くの人が症状の改善や回復を経験します。

長期的な視点で治療に取り組むことが大切です。

※この記事に書かれていることがすべてではありません。自己診断はせず、必ず医師の判断を仰いでください。

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