うつ病のパートナーに対してしてはいけないこととは?支えるための正しいアプローチ

うつ病関連

パートナーがうつ病になってしまった。

どう接したらいいかわからない。

こんな悩みを持つ人は多いのでないでしょうか。

症状を悪化させないようにしてはいけないことが何個もあります。

中には本やブログ等で推奨されているものもありますが、時と場合を誤ると倦怠感や疲労感に繋がり、病状が悪化してしまうことも考えられます。

パートナーがうつ病に…なにをしたらいけない?

うつ病になってしまうと今まで通りできていたことができなくなってしまいます。

中には人が変わってしまったのでは…と思うほど病気で変化してしまうひともいます。

そんな人にどう声をかけたらいいのかわからない…接し方がわからない…という方向けに実際うつ病を経験した私から解説します。

パートナーがうつ病に…なにをしたらいけないの?誤解されがちなうつ病の症状

うつ病には未だ解明されていないことも多く、ようやく「心の風邪」ではなく「脳の病気」であるということが世間に認識され始めました。

しかし、まだまだうつ病ではない人から見るとうつ病のひとは誤解されがちな部分もあります。

怠けているように見えることがある

うつ病の人は寝ても寝ても眠く、過眠になる人がいます。

過眠傾向の人を見ると、いつまでも寝ていてばかりでだらだらしている!と思われてしまうこともありますが、実際は意欲の低下や頭痛腹痛などの身体症状のせいで「寝ている」というより「寝込んでいる」に近いです。

また、外部からの刺激が疲労感を呼ぶので外出が億劫になったり、意欲の低下がひどいせいで身だしなみを整えられなくなってしまったりします。

過剰な疲労感が続く

うつ病になると少し動いただけで、過剰に疲れてしまいます。

私はひどいときだとシャワーからあがっただけで息切れしてしまい、動けなくなったこともありました。

人ごみ、光、音…すべてに過剰に反応してしまい、なにに疲れているかわからないのに寝込んでしまったりということが増えてしまいます。

軽い散歩もこの状態の時期に行くと逆効果になります。

イライラや怒りっぽさがある

今までは流せていた物事が流せなくなったり、過剰にイライラすることが増えます。

自分でも何にイライラしているのかわからず、人に当たりやすくなってしまうのです。

穏やかだったひとが無性にイライラして怒りやすくなるため、身近な人からは「性格が変わったの?」と言われることもあります。

これはうつ病の症状の一つなので、その人の本来の性格が変わってしまったわけではありません。

投薬治療などの適切な医療を受けることで落ち着くことがあります。

体調不良が続く

うつ病になるとストレスが原因で、腹痛や頭痛などの症状がでる場合があります。

私は仕事の時間が近づくとお腹をくだしてしまったり、頭痛がしたりと精神症状以外のこの身体症状にも悩まされました。

人によっては微熱や咳といった症状がでることもあるそうです。

楽しそうにみえる瞬間がある

うつ病になってしまうと表情が乏しくなってしまうこともありますが、ずっと乏しいわけではなく楽しいときもあります。

しかし、そこだけ見て「うつ病だって言っていたのに楽しそうだから仮病ではないのか」といったように疑わないでください。

最近は『微笑みうつ』と呼ばれるようなうつ病の種類もあります。

楽しそうにしているからといって、嘘つき呼ばわりは絶対にやめてください。

パートナーのうつ病…なにをしてはいけないの?やってはいけないこと10選

上記の症状を踏まえて、やってはいけないことを解説します。

別記事で「うつ病の人がやってほしいこと」をまとめた記事もあるので、そちらも合わせて読んでもらえますと幸いです。

感情を否定する

感情を否定するのはやめてください。

パートナーの「つらい」「苦しい」といったつぶやきに「そんなことないよ」と否定してしまうとこの人は私を理解してくれない、悲しい…と更に感情の沼に沈んでしまうことがあります。

パートナーから「悲しい」「つらい」等聞くことがあれば、必ず聞き役に徹して相手を否定しないようにしてあげてください。

理解のない発言を避ける

「うつ病って甘えでしょ?」といったようなうつ病を軽視するような理解のない発言は控えてください。

これを言われると結構腹が立ちますし、パートナーに理解のない発言をされたときの絶望感は半端じゃないです。

うつ病のひとを追い詰めてしまうと最悪の事態にもなりかねないので、理解のない発言は避けて優しい言葉をかけてあげるようにしてください。

相手を責める

「うつ病になったのはお前の心の弱さが原因だ」といったように相手を責めることも禁句です。

この記事を読んでいる人にそんなことをいう人はいないと信じたいですが、うつ病のひとは常に自分を責めています。

「私が至らないからうつ病にかかってしまった」「みんなに迷惑をかけてるに違いない」と自分のことを卑下し続けていることが多いです。

うつ病は誰でもなる可能性がある病気です。

強制的に外出させる

うつ病のときにするといいことのような本によく「散歩や運動をする」と記載がある場合がありますが、あくまで本人に元気があるときにしてください。

本人の元気や意欲がないときに外出を強行すると、疲労感が蓄積して寝込んでしまうかもしれません。

外出する際は「散歩でも行く?」と一声かけてから行くようにしましょう。

解決策を押し付ける

「いつまでも寝ていてもだめだよ。少し起きて規則正しい生活をしたほうがいいよ」などと解決策を押し付けるのはやめてください。

規則正しい生活をしたほうがいいことも三食しっかり食事をとったほうがいいこともわかっています。

わかっているのにできなくなるのがうつ病です。

身体が鉛のように重く、なにもできないのです。

特に発症して重症化してしまった場合、日常生活に戻れるまで個人差があります。

焦らせないで、ゆっくりとパートナーと向き合い、辛抱強く付き合っていきましょう。

病気を軽視する

「うつ病なんてうそでしょ?」

これは実際に私が知り合いに言われた言葉です。

医師から診断が出ています、と伝えても「でも気の持ちようでなんとかなるもんでしょ」と言われて、怒りが爆発しそうになったことがあります。

どうしてもうつ病に理解のない人、軽視してくるひとはいます。

せめてパートナーであるあなたは病気を軽視しないであげてください。

自分のストレスをぶつける

怒りっぽくなったパートナーに理不尽に当たり散らかされることもありすが、そこであなた自身もストレスをぶつけてしまってはただただ地獄絵図になってしまいます。

相手の怒りは病気のせい…と思えば収まる怒りもあるかもしれませんが、難しい場合はストレスが溜まらないように息抜きをしてください。

あまりにパートナーにかかりきりだと自分自身のケアができなくなってしまう場合がありますが、どんなときでも一番大事なのは自分自身です。

あなた自身が健康であることがパートナーに安心感を与えるでしょう。

回復への期待を過度に伝える

「回復したら〇〇に行こうね」と目標を決めることはいいことかもしれませんが、あまりに多用されると辛くなります。

回復したらやりたいことがあるのに、身体が思うように動かないことでもどかしく思っているのはあなただけではありません。

パートナーも同じことを思っています。

今はゆっくり休もうね、といったような声かけがあると安心します。

無理に前向きな思考を押し付ける

うつ病のひとはネガティブな感情に飲まれがちですが、ネガティブの反対=ポジティブという単純返還はやめましょう。

前向きになりたいのはやまやまなのですが、前向きになれないのがうつ病です。

『元気になれる言葉60選!』みたいな本を渡されても、心が疲れるだけなので、あまりポジティブすぎる言葉はかけず、ポジティブより寄り添うことを大事にしてみてください。

他人と比較する

「うつ病だった〇〇さんは三か月くらいで治ったらしいよ」といったように他人と比較されるのも非常に嫌な気持ちになります。

うつ病は個人差が激しい病気です。

知り合いが三か月で治ったからといってパートナーも三か月で治るわけではありませんし、飲む薬にも合う合わないがあります。

投薬治療が効果的なひともいればカウンセリングが効果的なひともいるので、あまり他人と比較せずに過ごしてあげてください。

まとめ

め、めんどくせーーって思った方もいると思います。

私も書いてて思いました。

うつ病のひとのサポートをするというのは生半可な気持ちではできません。

また、サポートする側の体力もかなり必要になります。

パートナーだけでなく、自分自身のケアも忘れないようにして共倒れ状態にならないように気を付けてください。

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