うつ病の患者が人前で明るく見せる理由とは?

うつ病関連

うつ病になってしまったとき、私は周りに気づかれないように明るく振る舞っていました。

身体は重く、元気もなかったのに、無理をして職場では明るく振る舞っていたのです。

なぜそのような行動をとってしまっていたのか、理由と解決策を探っていきたいと思います。

うつ病の人が人前で明るく見せる理由とは?

うつ病の患者は年々増加の傾向にあり、日本人の約15人に1人が一生のうちにかかるという非常にありふれた病気ですが、日常でうつ病の患者に会ったことがあるという人は意外と少ないのではないでしょうか。

一部のうつ病の患者はうつ病であるということを隠し、明るく振る舞ってしまうことがあります。

そのため周囲のひとは気づけず、うつ病のひとは更に孤独感を募らせていくことがあります。

なぜうつ病のひとは明るく振る舞ってしまうのでしょうか。

「普通」であることのプレッシャーがあるため

まず第一にうつ病のひとは「普通」から逸脱してしまったのではという強い不安感があります。

意欲が低下してお風呂に入れなくなったり、強い疲労感でベッドから起き上がれなくなってしまったり、今まで出来ていたことができなくなると強い不安を覚えます。

そのため、元気な人より「普通」に固執してしまう傾向にあります。

社会的に求められる「元気な自分」像に合わせることで周囲からの期待に応えようとする心理が働くため、明るく振る舞ってしまうのです。

明るく振る舞うことで自己防衛しているため

また、うつ病のひとはいわゆる脳の幸せホルモンである「セロトニン」や「ノルアドレナリン」が分泌されにくくなってしまいます。

この神経伝達物質が減少してしまうと無気力になってしまったりやる気が起きなくなってしまいます。

マイナスの感情に振り回されることも増えるので、自己防衛のために悲しみや苦しみを隠して、表面上は笑顔を作るようになってしまいます。

周囲のひとに心配をかけたくないため

うつ病のひとは周囲に迷惑をかけたくないと考えるため、明るい姿を見せることで「負担をかけないようにしよう」と考えます。

特に親しい人に心配をかけさせたくないという強い罪悪感が明るさを維持させる原因になってしまいます。

うつ病のひとが人前で明るくするときの本当の自分とのギャップ

明るく振る舞っているとそのときは本当に元気になった気になりますが、一度スイッチが切れてしまうと強い疲労感に襲われてしまいます。

そのため反動で出かけられなくなったりしてしまうことがあります。

明るさの裏に隠された孤独感

表面的に明るくしていると内面の孤独感の乖離が心理的な不安を引き起こす場合があります。

周囲には気づかれないに一人で抱え込んでいる苦しさが積もり、理解者がいないと心を閉ざす原因にもなります。

自分の感情をコントロールできない苦しさ

人前では明るく振る舞う一方で、うつ病特有の感情のコントロールができない辛さももあります。

感情を抑えるというのは非常に体力を使いますが、それを日常的に繰り返すことで精神的に披露してしまうことが考えられます。

自分自身のアイデンティティに対する疑問

「本当の自分」と「他人の期待する自分」というギャップに苦しみに繋がり、結果的に明るく振る舞うことが自分のアイデンティティと乖離していると感じて、自己認識に困惑してしまうこともあります。

うつ病のひとが人前で明るく見せてしまうことをどう乗り越えるか

明るく振る舞い続けてしまうことで、うつ病の症状が加速してしまうことも考えられます。

そうなる前に考えられる対処方法をご紹介します。

勇気をもってサポートをお願いする

人に助けを求めるというのは非常に勇気のいることです。

難しいと感じる人も多いと思います。

私は職場のひとにも夫にも「助けて」と言えずに過ごしていました。

その結果、症状が悪化し休職をすることとなり、家では自分の感情をコントロールできず夫に当たり散らかし、大切な人を傷つけてしまいました。

私みたいにならないよう、この記事を読んでいる方は勇気を出して周りの方に「助けて」と言ってほしいです。

自己肯定感を回復させる

うつ病になってしまうと、日々の生活がままならなくて自己肯定感が下がってしまいます。

明るく振る舞わなくても大丈夫な環境を少しづつ整備していき、自己肯定感を回復させていくことも重要です。

専門的な支援に頼る

うつ病のひとが抱える内面的な葛藤を解決する手段として、心理療法やカウンセリングに頼りましょう。

もし、話を聞いてくれるようなひとが身近にいれば構いませんが、より専門的な分野のひとに話を聞いてもらうことで明るく振る舞ってしまうことに関してなにか突破口が見つかるかもしれません。

まとめ

うつ病のひとが明るく振る舞ってしまうのは、主に周囲のひとを慮ってのことです。

療養できれば一番良いですが、難しい場合は勇気をもって周囲に助けを求めてください。

助けを求めるのは友人でも家族でも専門のお医者さんでも構いません。

他人の期待に応え続けることはうつ病の症状を悪化させてしまう可能性があるため、自分を大切にする方法を見つけることが重要です。

この記事を読んでくださった方が、少しでも自分を偽ることなく過ごせますように。

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